新年に寄せて

年賀状の準備も年末の大掃除も特にせず、
最低限の準備だけを鞄に詰め込み、
いつものように新幹線の個室に篭もり、
九州南部の実家に父子で帰ってきました。

もちろん四六時中息子から離れられませんが、
朝は起きるまで寝ていて起きればご飯があり、
腹が満たされればめいめい一人の世界に入り、
それに飽きれば腹ごなしに二人散歩に出かけ、
帰ってきたら準備されたご飯を食べて、
の繰り返し。

街路に人の姿は見えず、
灯りのついていない家が増え、
車以外に見かけるのは
車に乗れない老人だけの町で、
人の目を気にすることもなく
マイペースに歩きまわり、
家に帰れば孫の一挙手一投足に
喜ぶ祖父母がいる。

何をやっても「可愛い」と
まだ言ってもらえる今のままで、
新年の抱負や将来に向けての決意を
語ることもせず、
息子も自分も含めた世界の全てが
静かに消えてしまえばいい、
陽のあたたかい無人の通りを
息子と歩きながら度々そう思いました。

そんな自分の弱さを否定せず、
正面から認め、大事にしながら、
少しずつ日常モードに戻していきます。
いつもの生活に戻るのはこの日曜からですが、
きっと今からが私にとっての新年です。

明けていなくても、めでたくなくても、
どうぞよろしくお願いします。