7月の土・日の二日間、の通う園にて”おとまり会”というイベントがありました。
園に通う年少から年長までのすべての子どもとその保護者、職員らが一晩を共に過ごし遊ぶという、まさにこの夏のビッグイベント(on我が家)。

以下、園の保護者会のブログに送った原稿です。

初日、冒頭の【はじまりのつどい】で、オープニングの盛り上げ係に立候補したパパの打合せ集合時間が9:30。
しかしいろいろバタバタして、家族で家を出発したのが9:30、園に到着したのがつどいの開始5分前…。
”こっちですよ!”と呼ばれて控え室で既にスタンバイ済みの先輩パパの皆さんに”スミマセン…”と挨拶。
”じゃぁ、ウォータースライダーの所に走っていって実演ね!”とかの無茶振りにも”ハイ、何でもやります!”と覚悟はしていましたが、やさしい先輩パパがそのようなことを実際にやらせることもなく、本番ではただ先輩パパらの後について踊り出ながら、一番最後のセリフを叫んでいました。あっという間の本番でしたが、ご迷惑をおかけしました。改めて申し訳ありません。

つどいが終わるといよいよ本格的におとまり会イベントの始まりです。
園内に特設の【なぎさランド】で子どもと一緒に水遊びです。
我が家の息子を、園舎裏の噴水あそびの場所に連れて行きました。息子は初めての状況に慣れるのに時間がかかるタイプで、暑い中で気持ちいいはずの水あそびも楽しむ気分ではなかったようで、ずっとパパにしがみついていました。

その後には園庭プールですべり台にもチャレンジしたのですが、周りに人が多いこともあり、”?””?”とずっと困惑気味でした。
それでもパニックにまではならず、少し泣き顔になりながらもじっと辛抱していたのはわが息子ながら立派でした。

【なぎさランド】の時間も終わり、昼食休憩をはさんでいよいよパパたちのメインイベント、【300人分のカレー作り】です。
我等が地域グループは意気揚々と”かまど隊”に立候補したのはいいものの、想像以上に暑い/熱い!真夏の炎天下でマキをくべながら大ナベでひたすらカレーを煮続けるなんて、やはりどこかにMの気がないとできるものではありません。 
本当は火を炊きながら、”♪かーまど、かーまど、暖めよう…♪(『火い付けた!』)と、夜の出し物の唄の練習をしようかと思ってましたが、とてもそれどころではありません。何度も水分補給+塩飴をなめながら頑張ってみました。
それでもかまどで頑張って良かったのは、切った野菜を子どもたちが大ナベに入れにくる姿を間近で見ることができたことです。
ママに助けられながら、ある子は慎重に、またある子は誇らしげにひしゃくで野菜をナベに入れる姿に、それぞれの子の”やりとげる”頑張りを目の前で感じることができました。
うちの息子もママと頑張りましたが、自分が何やってるのか判っていたのかどうか(笑)。
食べ物へのアンテナはとても敏感なので、大ナベの中の大量の野菜と肉を凝視していたようではあります。 

また、その野菜入れのセレモニーでママと子どもが歩くシートが熱すぎたり、かまどの前にケガ防止で掛けてあった毛布に引火したりのトラブルはありましたが、かまどの配置・取り扱いともにバッチリ覚えましたので来年も大丈夫です。

日差しも傾いて屋外でも幾分過ごしやすくなった夕刻、いよいよみんなで【カレーをいただきまーす】。
パパが責任持って?煮込み、大きな柄杓でナベに取り分けたカレーです。息子も落ち着いて食べてくれました。

夕食の後、屋外の片付けや屋内でのレクレーションがあり、いよいよメインイベントの【キャンプファイヤー】。
初めての夜の野外、初めての炎。興奮して飛び込んでバーベキューにならないように、座る息子をしっかり見守ります。

上にも書きましたが、初めての経験/対象物に対しては用心深い息子なので実際にはそう心配することはありませんでしたが、年長さんのトーチ点火にはじまり、兄弟班のみんなが走り回る姿や年長ママさんたちの踊り、そして火の粉を上げる炎に対して次第に気持ちが高ぶったようで、椅子から立ち上がってじっと見つめる様子から、楽しんでくれていたようです。
そしていよいよ炎の前でのパパたちの出しもの、『みいつけた!』の合唱。
”楽器ができるパパは何でも持ってきて参加してください!”という事前のアナウンスで、私は小さなコンガを持参していました。

パパが炎の周りに並び準備できたものの、バックに流れるはずのCDがなぜか無い。
これは生演奏を頑張らねば!と炎の周りを歩きながら歌に合わせてポコポコと叩いておりました。
自分も歌おうとするとリズムがヨレるので手元だけに集中しました。
ちなみにママ曰く、パパたちは炎をバックにして子どもたちに向いて立っていたため、”黒いシルエットだけで誰が誰か判らんかった~”そうです(苦笑)。

メインイベントの後ママたちは子どもを寝かしつけ、その間パパたちは【学習会】として園出身の先輩パパお二人のお話を聞きました。 
お二人のお話の共通点としては”ママを大事に、育児の手助けを”ということ。頭では判っていても、仕事の都合や考え方の違いで思うようにできない/そう簡単ではないことは、私自身も今いろいろと悩んでいることではあります。
でも、今のそのような悩みは、子どもの将来に待ち構えている様々な困難に比べれば恐らく大したことではありません。
逆に言えば、将来のことを考えると不安でしょうがないことがあります。
…そんなことを、その後の懇談の場で講演されたパパに話したところ、”僕も将来のことは不安だし、考えようがない。だから、今できることを一生懸命やります”という旨の言葉を頂き、少し勇気が出ました。
目の前にある子育ての問題も家庭の問題も、将来の子どもたちの生活につながる社会の問題も、今できることはいくらでもあります。
それらに一つ一つ取り組むことが将来につながっていくことを信じるしかないですよね。

一日目の夜は子どもたちが寝たあとの【懇親会】で〆です。
ママどうし/パパどうしでの交流の場面は今までもありましたが、夫婦そろっての懇親会はとても面白かったです。
写真がないのが残念なくらい。
その後パパたちはどれみホールで就寝です。
冷房が効きすぎて皆タオルケットをすっぽりとかぶって寝ていました。
我慢せずに温度を上げに行けばよかったな。

翌朝、二日目。
フィナーレに向けて時間は過ぎていきます。
パパ/ママそろっての朝ごはん。いつもの家でのメニューではないので息子の機嫌はどうかな?と思いましたが、食べ物の好き嫌いはそれほどないので落ち着いてくれました。

昨日のキャンプファイヤーの片付けや普段の園庭に戻すための遊具移動等、パパたちの力仕事もまだ残っていましたが、昨日張り切りすぎて腰に来た私はさりげなく軽作業中心に。 
全体的にそうだったのですが、屋外での作業を進めるにおいては明確な指示書や工程表があるわけではなく、その場での判断や先生とのやりとりでどんどん作業が進んでいきました。
ある意味、パパたち各自の判断力や”仕事を創る”姿勢が問われた2日間でもあり、互いにいろいろと工夫して改善できる部分もあると思います。今後のやり方の課題ですね。

【おわりのつどい】にて、長かった(?)おとまり会もフィナーレです。 
ママと分離されていた年長さんの再会する姿に少し涙。
うちの子どもも数年後にはあのような形で親と離れて頑張れる姿を目指して、これからも頑張っていけますように。

お世話になった先生方や周囲のパパ/ママとお別れして帰途につきました。 
家に帰り、その午後はさすがに家族3人とも静かに横たわっていました。
その夜、言葉こそありませんでしたが、座っているパパのところに正面から息子が近づいてきて、じっと目をみながら”どう、僕やったでしょ?”とでも言いたげないい表情をしてくれたのが嬉しかったです。

おとまり会に参加するにあたってどうしても守りたかったことは、”家族3人、二日間無事にケガなどすることなく過ごすこと”でした。
なにしろ、親にとっても子どもにとっても初めてのことばかりです。
息子が落ち着いて2日間過ごせるのかという心配や、息子だけではなく親の体調の心配もありました。
しかし終わってみれば、想像していた以上の素晴らしい経験/自信を親子ともども頂くことができたことを、園のスタッフの方々、そして他のパパ/ママ/子どもさんに感謝するばかりです。
きっとこれまでの会も素晴らしいものだったのでしょうが、来年、再来年ももっと素晴らしいおとまり会が実現できるよう、積極的に参加していきたいと思います。

ここから先は蛇足ですが、

パパ自身も今回初めての参加ながら、先輩パパたちに混じって(あるいは先輩パパを差し置いて)様々な場面で出しゃばらせていただきました。
そうやって”出しゃばる”ことは、一番最初のパパ会に参加したときに自分で決めたポリシーです。
まず、園やパパ会が用意してくれる様々な企画・試みに対しての、また日ごろの療育に対しての感謝と敬意を表するには、積極的に自分が参加することでしか表現できないと思っています。
また、息子が発達していく上で今後、園や社会の中で多くの人々にお世話になり協力してもらう必要を強く感じています。
そのためにはまず自分の顔を先生や他のパパ/ママに知ってもらわなければいけません。
そして単純に本人が”目立ちだかりのええ格好しい”ということもありますが…。
ともあれ、これからもママ・息子ともども、どうぞよろしくお願いします。

(終わり)