「Mくんは笑顔がやわらかくて、スタッフも癒されてます」 

昨夏から通い始めたデイサービスのスタッフさんの言葉。

「うちの息子が”Mくんとすべりだい、またやりたい…”って言ってたよ。自分からは園での遊びのことはめったに話さないのに!」 

昼休みにOT室でいっしょに遊ぶともだちのママの言葉。

「うちの息子、”園で好きな子とかいるの?”って訊かれて”Mくん!”って答えたよ。男の子なのに(笑)」

おなじクラスのともだちのママの言葉。

「Mくん、私の顏を見てニコニコして抱きついてきてくれたよ!(笑)」

「いや、私のほうが先だったよ!(笑)」

園でお世話になっている先生方の言葉。

1年前は、そんな嬉しい言葉をもらえるようになるとは思ってもいなかった。


入園1年目、親子通園のときの息子は、初日からずっと緊張の連続だった。

母親の膝の上で体を硬くして周りにうちとけようとせず、近くにいる子に対していきなり掴みかかったり、家庭でも親や祖父母の顏や腕に爪をたて、言葉にできない自分の不安感やストレスをぶつける日々が続いていた。 

大きな転機は、1年目3期の単独通園開始で、親と離れて他人と接する時間が増えたことだ思う。

生まれて初めて乗るバスも含め、“本当に単通なんてできるの?”という親の不安を軽々と飛び越えて、あっという間に単通生活に馴染んでいった。


それから1年が経過し、春には年長になる今でも、息子は発語もないまま、生活面のほとんどに介助が必要で、自分ひとりでできることは少ない。

でも、周りがやることや起こるできごとに関心をもち、園での遊びや音楽、絵本が大好きになり、ケラケラ、ウフフという息子の笑い声が、園庭や教室、ホールといったあちこちで響くようになった。

ほかのともだちと遊ぶといっても、他人とのコミュニケーションがまだ不十分な息子は”同じ空間にいる”というくらい。 

それでも、楽しそうに笑ったり声を出す息子がそばにいて、それで周りが楽しくなってくれているのかなぁと思うと、“まずはそれでいいんだろうな”と思う。


いっしょに遊んでくれたともだちの多くはこの春に園を離れる。 

可愛がっていただいた先生方とも来春、あるいはこの春にもお別れが来る。 

息子にはぜひ、別れの悲しさを知って泣いてほしい。 

大好きな人たちとの別れを慈しみ、新しい出会いに胸をときめかせ、同じ時間を過ごすことに楽しさを感じ、そしてまた笑う。 

そんな豊かな気持ちをこれからも持ち続け、そのままの笑顔で明るく育っていってほしい。

(・・・もちろん「着替えやトイレを自分でする」「遊んだあとは片付ける」「人のご飯に手を出さない」「寝るときに人の顏を蹴らない」等々、できていないことがちゃんとできるようになっていこうね!)